平成30年の岡山県内の交通事故件数

平成29年の岡山県内の交通事故数は7,220件、死亡者数は97人となっていました。人口10万人当たりの件数に換算すると、交通事故件数は全国で16位、死亡事故数は4位と、全国で高い水準でした。このことを受けて、岡山県警は交通安全の啓発活動などを行ってきました。

その効果はあったのか、平成30年の交通事故データを見ていきましょう。

→それぞれの都道府県の交通事故事情について

平成29年の岡山は交通事故の死亡者数が多い年だった

平成元年から見てみると、岡山県内の交通事故による死亡者数は年々減少傾向にありましたが、それでも100人を超え続けてきました。

ようやく交通事故死亡者が100人を切ったのが平成26年のことです。その年の死亡者数は90人でした。

それから平成27年は87人、平成28年は79人と順調に交通事故の死亡者数を減らしていきましたが、平成29年は97人と100人近くまで数値が上がってしまったのです。

その年、岡山県は年に2回も交通死亡事故多発全県警報を発表して、交通事故の注意を呼び掛けることとなりました。

岡山県の平成30年の交通事故、死亡事故は?

平成30年(1月1日~12月31日)に起きた岡山県の交通事故は5,902件、死亡者数は68人、負傷者数は6,973人でした。平成29年度と比べると、事故の件数は1,300件以上、死亡者は30人近く減少したことがわかります。

10万人あたりの死亡者数は3.6人です。全国での順位は21位と、平成29年の4位と比べると順位を大幅に下げることに成功しています。しかし、交通事故件数は大幅に減少させられたにも関わらず、10万人あたりの件数の全国順位は18位となっており、前年より2つしか順位を下げられていません。

平成30年度は全国的に事故が少なかったことがわかります。依然として岡山県の事故数は上位になっているので、事故をなくすためにドライバー一人一人が安全運転を心がけることが大切になってきます。

岡山県では、どんな状況で交通事故がよく起こるのか?

岡山県内の事故の詳細を調べると、車両相互の事故では追突事故が2,404件で最も多いことがわかりました。これは後続車両が十分な車間距離を取らずに、なおかつスピードを出しすぎていることを意味しています。また、出会い頭の事故が1,463件と、追突事故に次いでよく起きた事故でした。

人対車両の事故では、横断歩道や道路を横切っている歩行者をはねる事故が多いというデータがあります。横断歩道がない道を横切っていた人をはねた事故は125件。横断歩道がある道でも、106件の事故が起きていました。

人対車両の事故では、高齢者が被害に遭うことがほとんど

平成30年の岡山県では、車にはねられて死亡した歩行者の人数は22人でしたが、そのうちの18人が高齢者でした。負傷者の数を見ても、若者が38人なのに対して、高齢者は167人と格段に多いことがわかります。高齢者の事故は左車線で起きることがほとんどでした。

これは、高齢者が道を渡り切る前に自動車にはねられる事故が多いことを意味しています。道路を横断する際は、必ず車の右車線、左車線という順に渡ることになるからです。高齢者は歩く速度が遅いので、安全確認をした時には車が来ていなくても、左車線に入ったときには車がやってきていたというケースが珍しくないのです。

歩行者が巻き込まれる事故は朝と夕方によく起きる

歩行者が被害に遭った事故は452件でした。時間帯別に見ると、18~20時の間が事故が起きる割合が最も高く、その件数は87件でした。次に事故が多かったのが16~18時の68件、3番目は6~8時で51件の事故が発生していました。

また、人対車両の事故は夏場よりも冬場のほうが多く発生しています。このことから、歩行者の事故はまだ夜が明けきらなかったり、日が沈んだときの暗い時間帯でよく発生していることがわかります。警察は、暗い時間帯に外出する歩行者に対して、夜行だすきや反射板といった光る道具を身に着けるように促しています。

全体の事故件数は減少したが、酒気帯び・酒酔い運転による事故は増加

平成30年の酒気帯び・酒酔い運転事故は58件でした。これは平成29年の47件に比べると、23.4%増ということになります。死者も2人から5人、負傷者も59人から77人に増加しています。月別の事故件数を見ても、忘年会や新年会が多い12月、1月に酒気帯び・酒酔い運転の事故が集中しているわけではなく、毎月2~7件という件数で満遍なく事故が発生しています。

飲酒事故の内訳のほとんどは追突事故でした。酒に酔ってブレーキ判断が間に合わないことがよくわかります。ドライバーの人には、飲んだら乗るなの鉄則を普段から心がけてもらいたいですね。

暴走運転(最高速度違反)の事故は大幅減

平成29年の県内で発生した暴走運転の事故は97件だったのに対し、平成30年では30件と3分の1以下にまで減少しました。負傷者数も126人から30人に大幅に減らすことができましたが、死亡者数は平成29年と変わらず5人でした。

暴走運転事故は、追突事故が半数の15件ですが、次に多いのが工作物への衝突です。スピードを出しすぎた結果、車の後部にぶつかったり、路上に設置された物体に衝突したということがよくわかります。また、事故発生現場は岡山中央区が30件中14件と圧倒的に多いです。

道幅が広く整備が行き届いている道路だから、スピードを出しがちになるのでしょうか。

無免許運転の事故件数は微減

無免許運転による事故は、平成29年には30件でしたが、平成30年は27件とわずかに減少しました。無免許運転の事故は、岡山市と倉敷市の2つの自治体だけで21件と過半数を上回っています。ほかの自治体ではほとんど無免許運転が見受けられませんでした。

携帯電話を使用していたため発生した事故件数

全国的に見ても、携帯電話を見ていたため事故を起こしたというケースは後を絶ちません。岡山県でも例外ではなく、平成30年には携帯電話が原因で40件の事故が発生しています。平成29年に比べると20%減少しましたが、まだひと月に3件以上の事故が発生していることになります。

年代別に見てみると、携帯電話を使用していたため事故を起こしたのは10代、20代が多いです。10代は7件、20代は13件と全体の半分を占めています。逆に、60代以上で携帯電話を使用していて事故を起こした人は2人しかいませんでした。

メールやインターネットを見ていたときに事故を起こしたというパターンが最も多く、40件中26件がそれに当てはまります。

交通安全計画の目標を達成できるか?

岡山県警は、令和2年までに年間の交通事故死者数を50人以下、交通事故負傷者数を9,000人以下にするという目標を掲げています。事故件数は年々下がって負傷者数は平成30年時点でも目標を大幅に下回っています。

しかし、死亡者数は今のところどうなるかわかりません。このままのペースだと微妙という見方もできます。1件でも死亡事故を減らすためには、ドライバーは交通ルールをきちんと守って、ゆとりある運転を心がけていくことが大切になってくるでしょう。